「IPv4とIPv6の違いって何?」と、インターネットの設定画面を見て疑問に感じていませんか。
どちらも通信に欠かせない仕組みですが、IPアドレスの数や使われ方には大きな差があります。
さらに、新しい規格を利用すれば必ず通信速度が速くなる、という単純なものでもありません。

快適さを判断するには、PPPoEやIPoEといった接続方式も知っておくことが大切です。
この記事では、2つの通信規格の仕組み・速度・メリット・デメリットを初心者向けに解説します。
対応ルーターの必要性や、自宅で現在の接続状況を確認する方法も紹介します。
難しい専門用語は身近なたとえに置き換えるので、光回線を選ぶときの判断にも役立つでしょう。
まずは、それぞれがどのような仕組みなのか基本から確認していきましょう。
IPv4とIPv6の違いをわかりやすく解説

IPv4とIPv6は、インターネット上で通信相手を識別するために使われるIPの規格です。
まずは、それぞれの特徴と大きな違いを確認しましょう。
- ① IPv4とは?基本的な仕組みを解説
- ② IPv6とは?新しい通信規格を解説
- ③ IPv4とIPv6を比較すると何が違う?
① IPv4とは?基本的な仕組みを解説
IPv4とは「Internet Protocol Version 4」の略で、長年インターネットで広く利用されてきた通信規格です。
ネットにつながる機器には、通信相手を識別するためのIPアドレスという番号が割り当てられます。
従来の規格では32ビットで住所を管理し、理論上利用できる数は約43億個です。
IPアドレスは、インターネット上でパソコンやスマホを見分ける「住所」のようなものです。
以前は十分な数に見えましたが、スマホ・家電・IoT機器の普及によって住所の不足が問題になりました。
現在でも多くのWebサイトやサービスで利用されており、すぐに使えなくなる仕組みではありません。
幅広いサービスで使われている一方、利用できるアドレス数が少ないことが大きな課題です。

② IPv6とは?新しい通信規格を解説
IPv6とは「Internet Protocol Version 6」の略で、従来のIPアドレス不足へ対応するために作られた後継規格です。
最大の特徴は、非常に多くのIPアドレスを利用できることでしょう。
アドレス長は128ビットへ拡張され、理論上は約3.4×10の38乗個を扱えます。
スマホやパソコンだけでなく、テレビや家電など多数の端末がネットにつながる時代にも適しています。
ただし、規格が新しくなったこと自体が最大通信速度を上げるわけではありません。
「使える住所を大幅に増やした後継規格」と理解しておけば基本は十分です。



③ IPv4とIPv6を比較すると何が違う?
IPv4とIPv6を比較すると、最も大きな違いはアドレス長と利用できるIPアドレス数です。
文字だけでは分かりにくいため、代表的な項目を表で整理してみましょう。
| 比較項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| アドレス長 | 32ビット | 128ビット |
| アドレス数 | 約43億個 | 約3.4×10の38乗個 |
| 表記例 | 192.0.2.1 | 2001:db8::1 |
| 位置づけ | 従来規格 | 後継規格 |
一方、現在のインターネットでは古い規格だけに対応するサービスも残っているため、両方が併用されています。
新しい方へ一気に置き換わったというより、既存サービスとの互換性を保ちながら移行が進んでいる状態です。
初心者は「住所の数が大幅に増えた」と覚えると、基本的な違いを理解しやすいでしょう。



IPv4とIPv6の違いから見る通信速度
参考:通信速度の用語・単位一覧|Mbps・Gbps・Ping値など解説


通信速度を比較するときは、IPの規格だけでなく接続方式まで見ることが重要です。
PPPoE・IPoE・IPv4 over IPv6の関係を順番に確認しましょう。
- ① IPv6はIPv4より通信速度が速い?
- ② IPv4で使われてきたPPPoEとは?
- ③ IPv6で利用されるIPoEとは?
- ④ IPv4 over IPv6とは?
① IPv6はIPv4より通信速度が速い?
IPv6へ切り替えただけで、契約している光回線の最大通信速度そのものが上がるわけではありません。
速く感じやすい理由の一つは、IPoEという混雑の影響を受けにくい接続方式と組み合わせられることです。
新しい規格へ変更すれば必ず通信速度が上がる、という考え方は正確ではありません。
従来型のPPPoEでは、利用者が多い時間帯に特定の設備が混雑し、速度が低下する場合があります。
一方、IPoEはフレッツ系サービスで混雑しやすい設備を避けやすく、夜間でも安定しやすい傾向があります。
道路で考えるなら、車そのものが速くなるのではなく、渋滞しにくい道を走れるイメージです。
速度を見るときはIPの種類だけでなく、実際の接続方式まで確認しましょう。



② IPv4で使われてきたPPPoEとは?
IPv4通信で長く利用されてきたPPPoEは、インターネットへ接続する代表的な方式の一つです。
正式名称は「Point-to-Point Protocol over Ethernet」で、以前から多くの光回線で使われてきました。
利用者が少ない時間帯なら、動画視聴やWeb閲覧で問題なく使えるケースもあります。
ただし、夜間など利用者が集中すると、設備の混雑が原因で通信速度が低下する場合があります。
道路にたとえると、多くの車が同じ料金所へ集まり、時間帯によって渋滞しやすくなるイメージです。
夜だけ速度が落ちる場合は、契約速度だけでなく接続方式も確認してみましょう。



③ IPv6で利用されるIPoEとは?
IPv6通信で広く利用されるIPoEは、PPPoEとは仕組みが異なるインターネット接続方式です。
特にフレッツ系サービスでは、PPPoEで利用する網終端装置を経由しないため混雑を避けやすくなります。
| 比較項目 | PPPoE | IPoE |
|---|---|---|
| 位置づけ | 従来型 | 新しい接続方式 |
| 混雑の影響 | 受けやすい場合あり | 受けにくい |
| 夜間 | 速度低下する場合あり | 安定しやすい |
混雑しにくい道路へ切り替えるようなイメージなので、夜間の速度低下を避けたい人には注目したい方式です。
なお、IPoEと新しいIP規格は同じ意味ではなく、それぞれ「接続方式」と「通信規格」という違いがあります。
通信の安定性を重視する場合は、IPoEへ対応しているか確認してみましょう。



④ IPv4 over IPv6とは?
IPv4 over IPv6とは、新しいネットワークを利用して従来方式の通信も行えるようにする技術です。
現在も古いIP規格だけに対応するWebサイトやサービスがあるため、両方へ接続できる仕組みが必要になります。
新しい接続方式へ変更しても、従来型のWebサイトがすぐ見られなくなるわけではありません。
対応サービスでは古い形式のデータを新しいネットワーク上で運ぶため、利用者が毎回切り替える必要はありません。
代表的な仕組みにはMAP-EやDS-Liteなどがあり、採用方式はプロバイダーによって異なります。
そのため、市販ルーターを購入するときは、契約先が採用する方式への対応状況も確認する必要があります。
従来のサービスも新しいネットワーク経由で利用するための重要な仕組みです。



IPv4とIPv6のメリット・デメリット


2つの通信規格にはそれぞれ長所と注意点があり、新しい方だけがすべての面で優れているわけではありません。
比較したうえで、対応ルーターの必要性やどちらを利用すればよいのか確認しましょう。
- ① IPv4とIPv6のメリット・デメリット
- ② IPv6対応ルーターは必要?
- ③ IPv4とIPv6はどちらを使えばいい?
① IPv4とIPv6のメリット・デメリット
IPv4とIPv6にはそれぞれ強みがあり、利用する環境によってメリットの感じ方も変わります。
従来規格は互換性が高く、後継規格はアドレス数や現在の接続方式との相性に優れています。
| 比較項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| メリット | 対応する機器やサービスが多い | IPアドレス数が非常に多い |
| デメリット | アドレス不足が課題 | 古い機器では非対応の場合がある |
| 通信環境 | PPPoEでは混雑する場合あり | IPoEなら混雑を避けやすい |
| 機器 | 古い機器でも使いやすい | 方式に対応した機器が必要な場合あり |
一方、古い規格は長期間普及してきたため、対応する機器やWebサービスが多い点が強みです。
新しい方にも古い機器では利用できないケースがあるため、どちらにもメリットと注意点があります。
「どちらが完全に優れているか」ではなく、現在は両方の長所を活かしながら利用されています。



② IPv6対応ルーターは必要?
IPv6を利用する場合は、契約している接続サービスに対応した機器が必要になります。
ただし、必ず新しい市販Wi-Fiルーターを購入しなければならないわけではありません。
まず現在利用しているホームゲートウェイやルーターが、契約先の方式へ対応しているか確認しましょう。
光回線によっては、事業者から提供されている機器だけでIPoEを利用できる場合もあります。
「IPv6対応」という表示だけで選ばず、MAP-EやDS-Liteなど契約先が採用する方式まで確認してください。
公式サイトに動作確認済み機器の一覧があれば、その中から選ぶと購入後の失敗を防ぎやすくなります。
回線やプロバイダーを決めてから、必要なルーターを選ぶ順番がおすすめです。



③ IPv4とIPv6はどちらを使えばいい?
IPv4とIPv6は、どちらか一方だけを利用者が選んで使う必要は基本的にありません。
現在は両方へ対応する環境が増えており、接続先に応じて適切な通信を利用できます。
これから光回線を選ぶ場合は、IPoEとIPv4 over IPv6の両方へ対応しているか確認するのがおすすめです。
新しい規格のサイトへはそのまま接続し、従来型サービスも対応技術を使って利用できます。
そのため、「古い方を捨てて新しい方だけを使う」と考える必要はありません。
料金や最大速度だけでなく、プロバイダーの接続方式まで比較すると快適なサービスを選びやすくなります。
初心者は、両方の通信を自動的に使える環境を選ぶと分かりやすいでしょう。



IPv4とIPv6の違いを確認する方法


現在どの通信を利用しているかは、端末や契約している光回線から確認できます。
初心者でも確認しやすい2つの方法を紹介します。
- ① IPv4・IPv6をパソコンやスマホで確認する方法
- ② IPv6対応の光回線か確認する方法
① IPv4・IPv6をパソコンやスマホで確認する方法
IPv4・IPv6の利用状況を簡単に調べたい場合は、ブラウザから接続判定サービスを使う方法が便利です。
判定ページへアクセスすると、現在のインターネット接続で利用できる通信方式を確認できます。
Windowsならコマンドプロンプトで「ipconfig」を実行すると、割り当てられたアドレスを確認できます。
Macではシステム設定から利用中のネットワークを開き、TCP/IPなどの項目を確認してください。
スマートフォンでもWi-Fiの詳細画面から確認できますが、OSによって表示される場所は異なります。
初心者なら、まず接続判定サービスを利用する方法が簡単でしょう。



② IPv6対応の光回線か確認する方法
IPv6を利用できるか正確に知りたい場合は、契約中の光回線やプロバイダーの公式サイトを確認しましょう。
サービス説明には「IPoE」「v6プラス」など、利用できる接続方式が掲載されている場合があります。
確認するときは新しいIP規格への対応だけでなく、IPv4 over IPv6を利用できるかもチェックしてください。
さらに、現在使っているホームゲートウェイやルーターの管理画面から接続状態を確認できる場合もあります。
表示内容が分からない場合は、プロバイダーのサポートへ問い合わせる方法が確実です。
これから契約する場合も、料金や最大速度だけでなく接続方式まで比較すると失敗を防ぎやすくなります。
回線・プロバイダー・ルーターの3つをまとめて確認することが大切です。



IPv4とIPv6の違いに関するよくある質問


最後に、2つの通信規格について初心者が疑問に感じやすいポイントをまとめます。
- ① IPv4とIPv6は同時に使える?
-
はい、対応環境なら両方を同時に使えます。
- ② IPv4からIPv6へ切り替える方法は?
-
契約先の対応状況を確認し、必要なら対応ルーターや設定を変更します。
- ③ IPv6にするとオンラインゲームも速くなる?
-
必ず速くなるわけではありませんが、混雑が減って安定しやすくなる場合があります。
- ④ IPv6対応ルーターへ交換すれば速度は上がる?
-
必ず上がるわけではなく、回線や接続方式が対応していることも重要です。
まとめ|IPv4とIPv6の違いを初心者向けにおさらい
IPv4とIPv6の違いで最も分かりやすいのは、利用できるIPアドレス数です。
従来規格は32ビットなのに対し、後継規格では128ビットへ拡張され、非常に多くの住所を利用できます。
ただし、新しい規格を利用するだけで通信速度が必ず上がるわけではありません。
快適さを重視するなら、IPoEやIPv4 over IPv6へ対応しているかまで確認することが大切です。
また、利用するルーターが契約先の接続方式へ対応しているかも確認しましょう。
これから光回線を選ぶ場合は、料金や最大速度だけでなく接続方式も比較すると、自分に合うサービスを選びやすくなります。



冗談抜きで下手に安いのを買うと速度が遅くなる恐れがあるよ。と経験者は語る
参考:通信速度の用語・単位一覧|Mbps・Gbps・Ping値など解説










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